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記憶と幻想

影響を受けた本

今思うと家造りの方向性を考える上に影響を受けたと思える本がいくつかある。

何となく最初の頃は前出の「新しい住まいの設計」を眺めたり、ハウスメーカーのパンフレットを眺めてたりしながら、イメージを膨らませていた。その頃は漠然と当時ちょうどハウスメーカーでも流行りだした「シンプルモダン」と言われる商品のテイストが好きだった。ミサワとかエス・バイ・エルとかそういうやつだ。吹き抜けリビング、リビング階段、ロフト、中庭などのキーワードとシンプルな外観の商品。でも、それらが狭小住宅としてどんなものになるのか実感できる場はなかった。展示場には大きな住宅しかないわけで。
そんな中、写真からイメージしているものと現実のギャップが大きくあることに気付かされた出来事が、上記のようなハウスメーカーの建売前提にしたモデルハウスへの見学。パンフレットと全く同じ間取りであったものだが、全く印象が異なる。パンフレットではオープンで広く見えた白くて開放的なリビングが、実際は落ち着かなくて寒々しい印象に写った。またそんなにシンプルでもモダンでもなくちょっと素材と色合いと間取りを変えただけの住宅、そんな失望感を持った。

そんな時期にたまたま手にとって購入した本が「間取りがよい小住宅を作りたい―小さな家のアイディア集」(世界文化社)。そうそう、日本の住宅というのはこういうものなのだ、という地味だが王道の作品が載っている。何だかとても安心する家達である。あのモデルハウスでの落ち着かないものとは対照にあるような家。
今思うとこの本で受けた印象が今の家造りに求めるものの原点になっている気がする。

具体的にこの本で印象に残ったものは、また次回に。
by choota | 2005-12-11 14:10 | その他
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土地を購入して建築士と家を建てる記録と、それに付随して起きる数々の物欲の備忘録

by choota
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